クロス・ジャパンの黒川です。
今日は2つの企業での
クレーム対応についてお届けします。
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<A社の事例>
ある大口得意先から
このようなクレームが入りました
×××××××××××××
納品済みの「調味ソース」が
分離状態になっている
×××××××××××××
たちまち使用するというところで
分離状態が発覚したのです。
大口ですから納品数量も多く
大クレームとなりました。
発覚したのが
生産で使用する段階ですので
次工程まで待って頂けても1日です。
既存製品であれば
すぐに対応出来たものの
こちらの製品はあいにく
PB製品でした。
担当営業所から工場に
事の重大性を報告すると
数か所ある製造部門のトップ(重役)が
すぐに動いてくれました。
当日の製造予定を変更して
すぐにこの製品の製造に
取り掛かってくれたのです。
その製造部門のトップは
「大変申し訳なかった」
と営業に対して
丁寧な謝罪をしただけではなく
クレーム元の得意先まで
「俺が持っていく」と
トラックを準備し始めました。
工場からその得意先までは
車で4~5時間はかかる距離にもかかわらず、です
製造部門のトップに
迅速な対応をしてもらえただけでなく
直々に謝罪まで受けた営業社員が
配送を受け入れるわけがありません。
この男気の様に
ある意味感動すら覚えたようです。
A社の製造トップには
営業部門からのの感謝が伝えたのは
もちろんの事です。
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さて
これとは対照的な事例もありました
<B社の事例>
こちらのクレームは
×××××××××××××
製品の品質に問題あり
数量も多い得意先
×××××××××××××
しかし製造部門のトップは
重要視せず
後回しな対応を取られた為
「これ以上対応が遅れると
取引が無くなる」
と訴えたそうです。
しぶしぶ
作り直してはもらえたものの
「製造部門は作る人
クレーム処理で謝りに行くのは営業の仕事」
と言い出す有様。
「作ってやったから、これでいいだろう」と
うそぶくばかりです。
呆れることに
最後まで営業に対して謝罪することは
なかったのです。
B社の営業とクレーム元の得意先は
たまたま信頼関係にあった為
事なきを得ました。
しかし通常だと
社内問題にもなりかねませんね。
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話は変わりますが
YouTubeで「林修」先生の動画を
たまたま見ていますと
このようなことを仰っていました。
「人っていうのは
最初から人の話を聞くか聞かないか
決めている。
この人のいう事を聞こう。
この人には聞くべき権威がある
と思う人には、
ちゃんと自分は耳を傾けるんですけれども、
最初からこんな奴のいう事聞かない
正しい事を言っているのに
相手がわかってくれない
と言う人がいるが
実は話す前に勝負は決まっている。
正しい事を言っているから聞く
のではなく
この人が言っているから正しいんだ
という行動パターンがある。」
これを視聴し
さきほどのA社とB社の正反対の対応を
思い出したのです。
組織で上に立つ方々には
「上司だから聞くに決まっている」
と過信したりせず
まず自分の行動パターンはどうだったか
意識していただきたいものです。